2020-01-01から1年間の記事一覧
職場での人間関係に悩んでいる方へ向けてです。 薬剤師の職場は閉ざされた場所になりがちですので、人間関係に悩むと大きなストレスとなり働く上で障害となります。 陰口を言われる、露骨に嫌な態度を取る、嫌な仕事を押しつけてくる、といったことをしてく…
トポイソメラーゼ阻害薬はDNA複製に関与しているトポイソメラーゼという酵素を阻害することで抗腫瘍効果を発揮する薬剤です。 トポイソメラーゼとは 細胞中のDNAは、2本の鎖がらせん状にからみあう構造で存在しています。 細胞分裂時、DNAが複製さ…
葉酸代謝拮抗薬は、葉酸を代謝する酵素を阻害することで抗腫瘍効果を発揮する薬剤です。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 葉酸の働き 葉酸はDNA合成に必要な補酵素です。 葉酸は細胞内でジヒドロ葉酸となり、さらにジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR:dihydrofo…
レボホリナート(l-LV)は活性型葉酸製剤であり、フルオロウラシル(5-FU)の作用増強に使用される薬剤です。 適応症 ・ レボホリナート・フルオロウラシル療法 胃癌(手術不能又は再発)及び結腸・直腸癌に対するフルオロウラシルの抗腫瘍効果の増強 ・…
デュタステリド(アボルブ)は前立腺肥大症治療薬であり、5α還元酵素阻害薬に分類されます。 アボルブの作用機序についてはこちらです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 今回はデュタステリド服用の注意点についてです。 ・カプセルを噛んだり開けたりせずに服…
ニューキノロン1(NK1)受容体拮抗薬は、抗がん剤による嘔吐に使用される制吐剤です。 悪心の発生機序 悪心や嘔吐は嘔吐中枢(VC:vomiting center)が刺激されると起こります。 以前にも述べましたが、中枢性のものと末梢性のものがあります。 yakuzai…
セロトニン5-HT3受容体拮抗制吐薬は抗がん剤や放射線治療による吐き気に対して使用するお薬です。 悪心の発生機序 抗がん剤による嘔吐 5-HT3受容体拮抗制吐薬の作用機序 5-TH3受容体拮抗薬の種類 悪心の発生機序 悪心や嘔吐は嘔吐中枢(VC:vomit…
私が感じている薬剤師という職業の魅力についてです。 とても魅力のある職業であるのに、なぜか卑下するようなことを言われる薬剤師がいます。 新しい薬の情報を覚えて、日々勉強をされているのに「薬剤師なんて薬を渡すだけだし」、「大した権限もなく、影…
ラコサミド(ビムパット)は新世代抗てんかん薬です。 適応症 用法用量 成人 小児 作用機序 副作用 腎機能障害のある患者 肝機能障害のある患者 適応症 てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む) yakuzaishi-info.hateblo.jp 用法用量 成人 1日1…
もしあなたがブラックな職場で働いているなら、すぐに辞めましょう。 どんなに優秀な人でもブラックな職場では忙殺されて力が発揮できない 仕事はいくらでもある 辞めるのは簡単です あなたが我慢するとブラックな職場が続いてしまう 患者さんのためにも、も…
パリペリドン(インヴェガ)は、SDA(セロトニン・ドパミン拮抗薬)に分類される抗精神病薬です。 適応症 用法用量 作用機序 リスペリドン(リスパダール)との違い ・リスペリドンの代謝活性物 ・OROSの採用 ・食事の影響 腎機能低下患者への投与 適…
炭酸リチウム(リーマス)は躁病・躁状態治療剤として使用されているお薬です。 適応症 用法用量 作用機序 禁忌 リチウム中毒について 血中濃度の測定 適応症 躁病および躁うつ病の躁状態 用法用量 通常1日400〜600mgより開始し、1日2〜3回に分割投与。 …
ミロガバリン(タリージェ)は末梢性神経障害性疼痛治療剤です。 適応症 末梢性神経障害性疼痛 用法用量 初期用量1回5mgを1日2回 その後1回用量として5mgずつ1週間以上の間隔をあけて漸増し、1回15mgを1日2回投与する なお、年齢、症状により1…
シクレスト(一般名:アセナピン)は、多元受容体作用抗神経薬(MARTA)に分類される統合失調症治療薬です。 適応症 用法用量 作用機序 他のMARTAとの比較 舌下投与の理由 使用方法 適応症 統合失調症 用法用量 1回5mgを1日2回 舌下投与から…
皆さんは薬剤師業界全体の将来についてどうお考えですか? 今回は調剤薬局業界の将来について私見を述べたいと思います。 完全に私個人の意見ですので、その点だけを踏まえてよろしければ読んでみてください。 結論から言いますと、私は薬剤師を続けて困るよ…
ブレクスピプラゾール(レキサルティ)は統合失調症の治療に使用される抗精神病薬です。 適応症 用法用量 作用機序 アリピプラゾール(エビリファイ)との違い 適応症 統合失調症 用法用量 1日1回1mgから投与を開始した後、4日以上の間隔をあけて増量し、…
微小管阻害薬は細胞分裂に重要な役割を果たしている微小管に作用して抗腫瘍効果を発揮する薬剤です。 微小管阻害薬の作用機序 微小管阻害薬の種類 ビンカアルカロイド系 タキサン系 その他 微小管阻害薬の作用機序 微小管は細胞中に存在しており、主にチュブ…
白金製剤は、構造中に白金(Pt)を含んでおり、DNA合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。 白金製剤の作用機序 白金製剤の種類 白金製剤の作用機序 白金製剤は構造中に白金(Pt)を含んでいます。 このPtがDNAの塩基に共有結合して、架橋…
アルキル化薬は、DNAをアルキル化することでDNA複製を傷害し、細胞死を起こす薬剤です。 アルキル化薬の作用機序 アルキル化薬の種類 アルキル化薬の作用機序 アルキル化薬は第一次世界大戦中に化学兵器として使用されたマスタードガスの構造に由来し…
カペシタビン(ゼローダ)はフッ化ピリミジン代謝拮抗薬に分類される、抗悪性腫瘍薬です。 用法や投与量についてはこちらです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 作用機序 手足症候群(HFS:Hand-foot syndrome) 好発部位 発現機序 症状 対処法 予防法 作用…
カペシタビン(ゼローダ)はフッ化ピリミジン代謝拮抗薬に分類される、抗悪性腫瘍薬です。 適応症 用法用量 休薬、減量について 腎機能に応じた用量調節 食事の影響 代表的なレジメン 適応症 ・手術不能又は再発乳がん ・結腸・直腸がん ・胃がん 用法用量 …
フルオロウラシル(5-FU)はフッ化ピリミジン系代謝拮抗薬です。 yakuzaishi-info.hateblo.jp フルオロウラシルは内服薬も発売されていましたが、現在終了し注射薬のみになっています。(軟膏もあります) 作用機序 適応 代表的なレジメン 作用機序 フル…
オメプラゾール(オメプラール)注はPPI(プロトンポンプインヒビター)の注射薬です。 胃潰瘍や十二指腸潰瘍などによる出血から、経口摂取が不可能な患者に対して高い止血効果が認められている薬剤です。 適応症 ・経口投与不可能な下記の疾患:出血を伴…
代謝拮抗薬(Antimetabolite)は、代謝の過程で生成される代謝物の利用を阻害、拮抗する薬剤です。 代謝拮抗薬の作用 代謝拮抗薬の種類 代謝拮抗薬の作用機序 ピリミジン代謝拮抗薬 プリン代謝拮抗薬 葉酸代謝拮抗薬 代謝拮抗薬の作用 代謝拮抗薬は一般的に…
フルコナゾール(ジフルカン)はトリアゾール系抗真菌薬であり、深在性真菌症の治療に使用されています。 適応症 用法用量 作用機序 併用禁忌薬 適応症 カンジダ属及びクリプトコッカス属による下記感染症 ・真菌血症、呼吸器真菌症、消化管真菌症、尿路真菌…
ボリコナゾール(ブイフェンド)はトリアゾール系抗真菌薬であり、深在性真菌症の治療に使用されています。 併用禁忌薬 眼障害 光線過敏症 肝機能障害 併用禁忌薬 ボリコナゾールはCYP2C19、CYP2C9及びCYP3A4によって代謝されます。 これらの代…
ボリコナゾール(ブイフェンド)はトリアゾール系抗真菌薬であり、深在性真菌症の治療に使用されています。 適応症 用法用量 作用機序 食間服用について 適応症 下記の重症又は難治性真菌感染症 ・侵襲性アスペルギルス症、肺アスペルギローマ、慢性壊死性肺…
トラマドール塩酸塩(トラマール)は非麻薬性弱オピオイドであり、がん疼痛や慢性疼痛の治療に使用されているお薬です。 今回はその作用機序についてです。 オピオイド受容体について オピオイド μ 受容体刺激作用 ノルアドレナリン・セロトニン再取り込み阻…
クレナフィン爪外用液(有効成分:エフィナコナゾール)は爪白癬治療に使用されるお薬です。 適応症、用法用量 作用機序、特徴 使い方 注意点 適応症、用法用量 適応症は「爪白癬」です。 適応菌種は「皮膚糸状菌(トリコフィトン属)」となっています。 1…
デュタステリド(アボルブ)は前立腺肥大症治療薬であり、5α還元酵素阻害薬に分類されます。 アボルブの作用機序についてはこちらです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp PSAについて PSAが高い デュタステリドとPSAの関係 デュタステリド服用中の注意…