白金製剤は、構造中に白金(Pt)を含んでおり、DNA合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。
白金製剤の作用機序
白金製剤は構造中に白金(Pt)を含んでいます。
このPtがDNAの塩基に共有結合して、架橋を形成します。
架橋は分子間に橋を架けたような構造をした結合です。
これによってDNAの複製や転写が阻害されて、DNA合成を抑制して抗腫瘍効果が発揮されます。
白金製剤の種類
・シスプラチン(ランダ)
・ミリプラチン(ミリプラ)
・カルボプラチン(パラプラチン)
・ネダプラチン(アクプラ)
・オキサリプラチン(エルプラット)
最初に誕生したシスプラチンは広い範囲の腫瘍に効果がありますが、腎障害に注意が必要な薬剤でした。
それ以降に開発されたカルボプラチンやオキサリプラチンは腎毒性を軽減した薬剤ですが、癌の種類によってはシスプラチンよりやや効果が劣ると言われているものもあり、シスプラチンによる有効性が認められている癌に対して使用する場合は注意が必要です。
それぞれの特徴についてはこちらです。