薬剤師情報局

薬剤師の学習記録です

モンテルカストの作用機序と就寝前服用について

シングレア・キプレス(一般名:モンテルカスト)は気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤として使用されるロイコトリエン受容体拮抗薬です。 適応症 ・気管支喘息 ・アレルギー性鼻炎 用法用量 ・気管支喘息 :1日1回10mg 就寝前 ・アレルギー性鼻炎 :…

【高額求人多数】ファルマスタッフ

ファルマスタッフはメディカルリソースという会社が運営していますが、保険調剤薬局チェーン業界最大手である「日本調剤」のグループ会社です。 上場企業であり、業界でもトップクラスの巨大企業ですが、転職支援も以前から行っており、歴史は長く20年以上…

モンテルカスト錠とチュアブル錠の違いについて

シングレア・キプレス(一般名:モンテルカスト)は気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤として使用されるロイコトリエン受容体拮抗薬です。 作用機序についてはこちらです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp シングレア・キプレス(一般名:モンテルカスト)には…

リベルサス(セマグルチド)の服用方法

リベルサス(一般名:セマグルチド)は経口GLP-1受容体作動薬です。 適応症 2型糖尿病 用法用量 1日1回3mgより開始 4週間以上投与後、1日1回7mgに増量(維持用量) 効果不十分であれば、1日1回7mgを4週間以上投与後に、1日1回14…

ランタスXR注ソロスターの特徴

ランタスXR注ソロスター(成分名:インスリングラルギン)は持効型溶解インスリンアナログ製剤になります。 「ソロスター」はインスリンのプレフィルド製剤(既に薬液が充填されている使い捨てタイプのインスリン製剤)のうち、製薬会社サノフィが作成した…

ナトリウム利尿ペプチドについて

ナトリウム利尿ペプチドは循環系を調節するホルモンです。 ナトリウム利尿ペプチドには心房性利尿ペプチド(ANP:atrial natriuretic peptide)と脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP:brain natriuretic peptide)の2種類があります。 ANPは主に心房…

ミネブロ(エサキセレノン)の作用機序と特徴について

ミネブロ(エサキセレノン)は選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬に分類される薬剤です。 適応症 ・高血圧症 ミネブロ(一般名:エサキセレノン)はホルモンの一種であるアルドステロンに拮抗して利尿作用や降圧作用を発揮します。 アルドステロンにつ…

セララ(エプレレノン)の作用機序とアルダクトン(スピロノラクトン)との違い

セララ(一般名:エプレレノン)は選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬に分類される薬剤です。 適応症 ・高血圧症 ・慢性心不全(ACE阻害薬、ARB、β遮断薬、利尿薬等の基礎治療中) セララ(一般名:エプレレノン)はホルモンの一種であるアルドス…

アルダクトン(スピロノラクトン)による女性化乳房

アルダクトン(一般名:スピロノラクトン)は抗アルドステロン性利尿・降圧剤です。 アルダクトン(一般名:スピロノラクトン)は、遠位尿細管~集合管のミネラルコルチコイド受容体に結合しアルドステロンを阻害して、Na-K交換系の働きを抑えることで、…

アルダクトン(スピロノラクトン)の作用機序

アルダクトン(一般名:スピロノラクトン)は抗アルドステロン性利尿・降圧剤です。 適応症 ・高血圧症(本態性、腎性等) ・心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、突発性浮腫、悪性腫瘍に伴う浮腫および腹水、栄養失調性浮腫 ・原発性アルドス…

オルセノン軟膏(トレチノイントコフェリル)の作用機序

オルセノン軟膏(一般名:トレチノイントコフェリル)は褥瘡、皮膚潰瘍治療剤になります。 適応症は 褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、糖尿病性潰瘍、下腿潰瘍) となっています。 褥瘡の治療は瘡の状態により異なります。 急性期 → 炎症期 → 増殖期 → 成熟期 → 治…

アクトシン軟膏(ブクラデシンナトリウム)の作用機序

アクトシン軟膏(一般名:ブクラデシンナトリウム)は褥瘡、皮膚潰瘍治療剤になります。 適応症は 褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍) となっています。 褥瘡の治療は瘡の状態により異なります。 急性期 → 炎症期 → 増殖期 → 成熟期 → 治癒 の順に快方へ…

プロスタンディン軟膏(アルプロスタジル)の作用機序

プロスタンディン軟膏(一般名:アルプロスタジルアルファデクス)は褥瘡、皮膚潰瘍治療剤になります。 適応症は 褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、糖尿病性潰瘍、下腿潰瘍、術後潰瘍) となっています。 褥瘡の治療は瘡の状態により異なります。 急性期 → 炎症期 …

フィブラート系薬剤の作用機序

フィブラート系薬剤は脂質異常症の治療で使用される薬剤です。 脂質異常症は血液中の脂質が基準値を超えている病態のことを言います。 診断基準は以下のようになります。 空腹時採血で以下のいずれかの場合 ・高LDLコレステロール血症 LDLコレステロー…

アクトス(ピオグリタゾン)の作用機序

アクトス(一般名:ピオグリタゾン)は糖尿病治療薬です。 糖尿病治療薬のうち「チアゾリジン薬」というカテゴリーに分類されるのですが、チアゾリジン薬はアクトス(一般名:ピオグリタゾン)のみです。 今回はこのアクトス(ピオグリタゾン)の作用機序に…

SGLT2阻害薬と心不全治療

SGLT2阻害薬は糖尿病治療薬として発売されました。 SGLT2阻害薬の働きを簡単に言うと、尿中に排泄される糖の量を増やす働きがあります。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 現在は糖尿病がなくても、心不全治療薬として使用される薬剤となっています。 糖…

SGLT2阻害薬の作用機序

SGLT2阻害薬は糖尿病治療薬の一種です。 SGLT2はナトリウム・グルコース共役輸送体2(sodium/glucose cotransporter 2)の略です。 SGLT2阻害薬の働きを簡単に言うと、尿中に排泄される糖の量を増やす働きがあります。 SGLTは腎臓の尿細管…

エンレスト(サクビトリルバルサルタン)の作用機序

エンレスト(一般名:サクビトリルバルサルタン)はアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)に分類される薬剤です。(配合比は1:1) 慢性心不全や高血圧症に使用されます。 エンレストはサクビトリルとバルサルタンの複合体であり、二つ…

抗RANKL抗体の作用機序

抗RANKL抗体製剤にはデノスマブ(商品名:プラリア)があり、骨粗鬆症の治療薬として使用されています。 注射薬であり、使用は半年に1回、皮下注で済む製剤となっています。 高い骨折予防効果が認められている薬剤です。 骨は吸収と形成が繰り返し行われ、…

コンサータ(メチルフェニデート)の作用機序

コンサータ(一般名:メチルフェニデート)は中枢神経刺激剤に分類され、ADHDの治療に使用される薬剤です。 ADHD(注意欠如・多動症)は発達障害の一種です。 学童期に診断を受けることが多いですが、育て方やしつけ、本人の努力が足りない等の理由ではなく…

アジマイシン点眼液の注意点

ジマイシン点眼液(成分名:アジスロマイシン)は抗生物質点眼薬です。 有効成分のアジスロマイシンは15員環マクロライド系に分類されます。 内服薬では「商品名:ジスロマック」で長い期間実績のある成分になります。 適応症 ・結膜炎 ・眼瞼炎、麦粒腫、…

ツイミーグ(イメグリミン)の作用機序

ツイミーグ(一般名:イメグリミン)は糖尿病治療で使用される薬剤です。 効能・効果 2型糖尿病 用法・用量 1回1000mgを1日2回 朝夕に投与 ツイミーグ(一般名:イメグリミン)はSGLT2阻害薬に続く、新たな作用機序の薬剤として2021年に登場しました。 …

HbA1c と貧血の関係

ヘモグロビンA1c(HbA1c)は血糖コントロールの指標となります。 HbA1c:ヘモグロビン・エーワンシー 基準値:4.3~5.8% HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)は、過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映します。 糖が結合したヘモグロビンを…

イリノテカン(CPT-11)の早発性、遅発性の下痢

イリノテカン(CPT-11)はトポイソメラーゼⅠ阻害薬に分類される薬剤です。 トポイソメラーゼ阻害薬はがん細胞のトポイソメラーゼがDNA鎖のねじれを解消して再結合しようとするのを阻害することで、DNAの複製を阻害します。 トポイソメラーゼにはⅠとⅡが…

イリノテカン(CPT-11)と遺伝子多型

イリノテカン(CPT-11)はトポイソメラーゼⅠ阻害薬に分類される薬剤です。 トポイソメラーゼ阻害薬はがん細胞のトポイソメラーゼがDNA鎖のねじれを解消して再結合しようとするのを阻害することで、DNAの複製を阻害します。 トポイソメラーゼにはⅠとⅡが…

オキサリプラチン(L-OHP)による末梢神経障害について

オキサリプラチン(L-OHP)は白金製剤に分類される抗悪性腫瘍薬です。 白金製剤は、構造中に白金(Pt)を含んでおり、DNA鎖間に架橋を形成しDNA合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。 yakuzaishi-info.hateblo.jp がん細胞に対する作用…

カルボプラチン(CBDCA)とアナフィラキシーについて

カルボプラチン(CBDCA)は白金製剤に分類される抗悪性腫瘍薬です。 白金製剤は、構造中に白金(Pt)を含んでおり、DNA鎖間に架橋を形成しDNA合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。 yakuzaishi-info.hateblo.jp シスプラチンの構造を変…

シスプラチン(CDDP)とマグネシウムによる腎保護作用

シスプラチン(CDDP)は白金製剤に分類される抗悪性腫瘍薬です。 白金製剤は、構造中に白金(Pt)を含んでおり、DNA合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。 yakuzaishi-info.hateblo.jp シスプラチンは多くのがんに有効性が認められており、…

ドルゾラミド(トルソプト点眼液)とブリンゾラミド(エイゾプト懸濁性点眼液)の特徴

緑内障の治療で使用される点眼薬は数多くあり、炭酸脱水酵素阻害薬はそのうちの一つです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 炭酸脱水酵素阻害薬には以下の種類があります。 ・ドルゾラミド(トルソプト点眼液) ・ブリンゾラミド(エイゾプト点眼液) ドルゾラミ…

炭酸脱水酵素阻害薬の作用機序

緑内障の治療で使用される点眼薬は数多くあり、炭酸脱水酵素阻害薬はそのうちの一つです。 毛様体筋で産生された房水と呼ばれる液が、角膜と水晶体の間を循環しています。 この房水が血液の代わりに眼の組織に栄養を運んだり、眼圧の調整をしたりしています…