皆さんは薬剤師業界全体の将来についてどうお考えですか?
完全に私個人の意見ですので、その点だけを踏まえてよろしければ読んでみてください。
結論から言いますと、私は薬剤師を続けて困るようなことは無いと思います。
よく、薬剤師数が増えて将来は余ってくる、調剤報酬が減らされて給料が下がっていくなどの話は耳にされると思います。
自分もこのような意見は昔から何回も耳にしました。
経営者側に近い上司も、今後薬局業界に明るい話題は無い、調剤報酬が減るのだから給料を下げられたくなければもっと処方箋枚数を増やす努力しろと言われました。
つまり、処方箋の枚数を増やすように、患者さんにまた来たいと思ってもらえるような薬局を作りなさいという意味だと捉えました。
また、OTCや健康食品についても学び、それを必要そうな患者さんにPRできるようになって、売り上げを少しでも上げるようにとも言われました。
どちらも売り上げがどうだとか言う前に、薬剤師として必要なことですよね。
医療とはいえ、顧客(患者さん)に有益な情報、サービスを提供して満足して帰っていただくのは大切なことです。
OTCや健康食品についても街の健康に関する相談屋として、知っておかなくてはいけない分野でもあります。
薬局経営もビジネスですから、収益がないと成り立たなくなってしまいます。
上司は経営側の面から話していましたが、薬剤師として再び来局してもらえる薬局づくり、OTCや健康食品に関する知識の習得は必要です。
では、さらに未来の薬局薬剤師業界はどのようになっているのでしょうか?
最初にも述べましたが、薬剤師を続けても給料が下がってきて生活に困ることは無いと思います。
その理由は薬剤師が国家資格だからです。
とても単純な理由で、それだけでは不安に思われた方も多いと思います。
もう少し補足しますと、国が薬剤師になるのに6年間の学びを必要としました。
薬剤師になるハードルを上げておいて、生活に困る薬剤師が出るような状況にまではしないと思います。
地方ではまだ薬剤師は不足していますし、薬剤師になりたいという人が減れば、医療の質の低下にも繋がります。
危機感を持つのは悪くありませんが、悲観的になりすぎずに、薬剤師になったことは決して間違いではありませんので安心して学びや研鑽を続けていきましょう。
ですが、国の借金は増え続けており、医療費の増大は大きな問題となっています。
今までのように薬局が儲けることは難しくなってきています。
ここ数年はチェーンの薬局を狙いとした調剤報酬改定が続きましたが、数店舗で経営している薬局も大変だと思います。
気をつけていただきたいのが、薬局の身売り(M&A)です。
大手志向の学生の方が多く、薬剤師の確保が大変な薬局が多くあります。
さらに加えて調剤報酬の改定で薬局を手放す経営者も増えています。
これは経営者の情熱や経営判断によるところです。
経営者が薬局を売ってしまった場合、職を失うわけではありませんが違う会社へ転職したことになります。
そこが良い企業であればいいのですが、望まない転職をすることになりリスクを伴います。
経営者の発言や様子に注意もしておきましょう。
(とは言え、具体的な利益や経営者の頭の中まで把握するのは難しいですが)
ちなみに、自分も以前いた薬局の経営者から酒の席で、定年間際に薬局は全部売って残りの人生は好きなことをしようと思うと言われました。
(その時、経営者はだいぶ酔っていました)
その時、将来について非常に不安になり転職を決意したのを覚えています。
この先、薬剤師を続けることは心配ないと思います。
安心して研鑽を続けていきましょう。
1つ心配な点を述べるなら、急なM&Aに巻き込まれることです。
もし、競合店の出現、医院の閉院になどにより処方箋枚数が大きく落ち込んでいる、ブラック薬局にいるといった状態の方は、事前に周辺の薬局事情を調べておくのも良いと思います。