薬剤師いんふぉ

薬剤師の学習記録です

オメプラゾール(オメプラール)注 使用する際のフラッシュについて

オメプラゾール(オメプラール)注はPPI(プロトンポンプインヒビター)の注射薬です。

 

胃潰瘍や十二指腸潰瘍などによる出血から、経口摂取が不可能な患者に対して高い止血効果が認められている薬剤です。

 

 

適応症

経口投与不可能な下記の疾患:出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍及び急性胃粘膜病変

経口投与不可能なZollinger-Ellison症候群

 

用法用量

1回20mgを、日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液に混合して1日2回点滴静注する、

或いは日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液20mLに溶解して1日2回緩徐に静脈注射する。

 

 

オメプラゾール注溶解後のpHは9.5〜11.0塩基性の高いものとなっています。

他剤との混合によりpHが低下すると、沈殿や力価低下などの配合変化が起こるおそれがあります。

そのため投与時は前後の生食によるフラッシュが必要になります。

処方オーダーにフラッシュ用の生食も含まれているか注意しましょう。

また、溶解液も生食又は5%ブドウ糖でなくてはいけません。

 

 

オメプラゾール注を「経口投与不可能な、出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍及び急性胃粘膜病変」に対して使用した場合、内服可能となったら速やかに内服薬に切り替え、漫然と投与をしないようにします。

オメプラゾール注の静脈投与で、90.8%に3日以内で止血が認められました。

 

同じPPIであるランソプラゾール(タケプロン)注でも同じくpHが高いため前後でのフラッシュが必要です。

 

 

 

  まとめ

・オメプラゾール(オメプラール)注は溶解後のpHが高く配合変化を防ぐため、前後のフラッシュが必要である

・経口投与が可能となった段階で、内服薬に切り替える

 

 

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