前回は神経障害性疼痛治療薬であるプレガバリン（リリカ）の作用機序についてまとめました。
今回は用法用量についてまとめています。
適応症は以下の２つです。
用法用量です。
初期用量としてプレガバリン1日150mgを１日２回に分けて経口投与し、その後１週間以上かけて１日用量として300mgまで漸増する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は600mgを超えないこととし、いずれも１日２回に分けて経口投与する。
線維筋痛症に伴う疼痛
初期用量としてプレガバリン1日150mgを１日２回に分けて経口投与し、その後１週間以上かけて１日用量として300mgまで漸増した後、300〜450mgで維持する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、１日最高用量は450mgを超えないこととし、いずれも１日２回に分けて経口投与する。
プレガバリンは腎排泄型の薬剤であり、腎機能が低下していると血中濃度が高くなり副作用が発現するおそれがあります。
クレアチニンクリアランス値（Ｃｃｒ）を参考とし、投与量や投与間隔を調節します。
Ｃｃｒ（mL/min）≧６０
１日投与量 ： １５０〜６００mg
初期用量 ： １回７５mg１日２回
維持量 ： １回１５０mg１日２回
最高投与量 ： １回３００mg１日２回
６０＞Ｃｃｒ≧３０
１日投与量 ： ７５〜３００mg
初期用量 ： １回２５mg１日３回 又は １回７５mg１日１回
維持量 ： １回５０mg１日３回 又は １回７５mg１日２回
最高投与量 ： １回１００mg１日３回 又は １回１５０mg１日２回
３０＞Ｃｃｒ≧１５
１日投与量 ： ２５〜１５０mg
初期用量 ： １回２５mg１日１回もしくは２回 又は １回５０mg１日１回
維持量 ： １回７５mg１日１回
最高投与量 ： １回７５mg１日２回 又は １回１５０mg１日１回
１５＞Ｃｃｒ
１日投与量 ： ２５〜７５mg
初期用量 ： １回２５mg１日１回
維持量 ： １回２５ 又は ５０mg１日１回
最高投与量 ： １回７５mg１日１回
血液透析後の補充用量
初期用量 ： ２５ 又は ５０mg
維持量 ： ５０ 又は ７５mg
最高投与量 ： １００ 又は １５０mg
(２日に１回、本剤投与6時間後から4時間血液透析を実施した場合のシミュレーション結果に基づく）
線維筋痛症に伴う疼痛
Ｃｃｒ≧６０
１日投与量 ： １５０〜４５０mg
初期用量 ： １回７５mg１日２回
維持量 ： １回１５０mg１日２回
維持量（最高投与量）： １回２２５mg１日２回
６０＞Ｃｃｒ≧３０
１日投与量 ： ７５〜２２５mg
初期用量 ： １回２５mg１日３回 又は １回７５mg１日１回
維持量 ： １回５０mg１日３回 又は １回７５mg１日２回
維持量（最高投与量）：１回７５mg１日３回
３０＞Ｃｃｒ≧１５
1日投与量 ： ２５〜１５０mg
初期用量 ： １回２５mg１日１回もしくは２回 又は １回５０mg１日１回
維持量 ： １回７５mg１日１回
維持量（最高投与量）：１回100もしくは125mg１日１回 又は １回75mg１日２回
１５＞Ｃｃｒ
１日投与量 ： ２５〜７５mg
初期用量 ： １回２５mg１日１回
維持量 ： １回２５ 又は ５０mg１日１回
維持量（最高投与量）：１回５０ 又は ７５mg１日１回
血液透析後の補充用量
初期用量 ： ２５又は５０mg
維持量 ： ５０又は７５mg
維持量（最高投与量）：７５又は１００mg
（2日に1回、本剤投与6時間後から4時間血液透析を実施した場合のシミュレーション結果に基づく）
プレガバリンの急激な投与中止により、不眠、悪心、頭痛、下痢、不安及び多汗症等の離脱症状があらわれることがあります。
投与を中止する場合は、急に中止せず少なくとも１週間以上かけて徐々に減量をします。
その他の注意点についてはこちらです。
