薬剤師いんふぉ

薬剤師の学習記録です

ニュープロパッチの使い方、注意点

ニュープロパッチ(一般名:ロチゴチン)はドパミン受容体作動薬であり、パーキンソン病やレストレスレッグス症候群の治療で使用される薬剤です。

 

 

規格

2.25mg、4.5mg、9mg、13.5mg、18mg

 

 

 

適応症

2.25mg、4.5mg

パーキンソン病

中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)

 

9mg、13.5mg、18mg

パーキンソン病

 

 

用法用量

パーキンソン病

   2.25mg、4.5mg、9mg、13.5mg、18mg

1日1回4.5mgより開始

1週間毎に1日4.5mgずつ増量し維持量(標準1日量9~36mg)を定める

1日36mgまで

 

中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)

   2.25mg、4.5mg

1日1回2.25mgより開始

1週間以上の間隔をあけて1日2.25mgずつ増量し維持量(標準1日量4.5~6.75mg)を定める

1日6.75mgまで

 

 

 

作用機序

ドパミン受容体(D2受容体)を刺激することでパーキンソン病症状を改善します。

レストレスレッグス症候群にも効果があります。

非麦角系のドパミン受容体作動薬であり、心臓弁膜症の副作用は起こりにくいですが、突発的な眠気に注意が必要です。

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特徴

貼付剤型の薬剤です。

飲み薬に比べて一定の血中濃度を保ちやすくなっているので、血中濃度の変動による副作用や効果の低下が生じにくくなっています。

 

 

 

使い方

貼ることができる部位は

肩、上腕(二の腕)、腹部(肋骨より下)、脇腹、臀部、太ももです。

 

 

袋に入っているパッチを傷つけないように取り出します。

切れ目に沿って軽く折り曲げ、透明フィルムの片側だけを剥がします。

 

貼付する場所に、剥がした片側の粘着面を押し当てて、もう半分の透明フィルムも剥がします。

 

20~30秒間手のひらでパッチ全体をしっかりと押し付けて、皮膚に完全に密着するように貼り付けます。

 

前日の分を剥がしたことを確認してから、新しい分を貼るようにします。

同じ場所に続けて貼らないようにしてください。

 

 

 

かぶれを防ぐために

・同じ場所に続けて使用しない

前の日とは違う場所に貼るようにしてください。

 

・ゆっくりと優しく剥がす

勢いよく剥がすと皮膚の表面を傷つけてしまいます。

 

・保湿剤を使用する

剥がした後は保湿剤を使用し、スキンケアを行います。

ただし、剥がれやすくなってしまうので当日貼る予定の場所には使用しないでください。

 

 

 

その他の注意点

2枚以上貼る場合は、なるべく近い場所に貼るようにします。

 

貼ったままでのシャワーや入浴は可能です。

ですが、カイロやサウナなどで貼った場所が過度に熱くなるのは避けるようにします。

 

パッチを切って使用することはできません。

 

非麦角系のドパミン受容体作動薬ですので突発的な眠気に注意が必要です。

強い眠気が前兆なく急に起こり、眠り込んでしまうことがあります。

使用中は危険な作業を行わないように指導します。

 

 

 

 

 

 

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