薬剤師いんふぉ

薬剤師の学習記録です

スミスリンローションの使い方

スミスリンローション(有効成分:フェノトリン)は疥癬治療で使用される薬剤です。

 

 

規格

30g/本

 

 

 

適応症

疥癬

 

 

 

用法用量

1回1本(30g)

頸部から足底までの皮膚に塗布

塗布後、12時間以上経過後に入浴、シャワー等で洗浄、除去

1週間間隔で使用する

 

 

 

作用機序

有効成分のフェノトリンがダニの神経を麻痺させて殺虫作用を発揮します。

 

神経細胞のNaチャンネルに作用して、その閉塞を遅らせることにより反復的な脱分極あるいは神経伝導を遮断します。

 

 

 

 

疥癬とは

疥癬とはヒゼンダニ(疥癬虫)という小さなダニが人の皮膚に寄生することで生じる皮膚疾患です。

 

丘疹や強い痒みを伴い、人から人へ感染します。

 

病院や高齢者施設での流行が問題となります。

 

 

 

使用方法

塗りやすい乳液状のローション剤となっています。

 

1回1本(30g)を頸部から足底までの皮膚に塗布します。(小児の場合は体表面積が小さいので減量します)

指の間や足の裏、脇や陰部は塗り残しやすい部位なので注意してください。

 

症状が出ていない部位にもヒゼンダニがいる可能性がありますので、症状が出ていない部位にも塗り残しがないようにします

 

乾いてから衣服を着るようにしましょう。

汗をかいたりすると薬剤が流れてしまいますので、運動や水泳などは控えるようにします。

 

塗布後、12時間以上経過したらシャワー等で洗い流すようにしてください。

薬剤を落とした後であれば、他の外用剤の使用も可能になります。

 

 

 

2回目の塗布

ヒゼンダニの駆除を確実に行うため、少なくとも2回は塗布します。

 

2回目以降の塗布は、1週間間隔で行います。

 

スミスリンローションは卵の状態のヒゼンダニには効果がないため、1回目の使用でヒゼンダニの成虫を駆除し、2回目の使用で卵からかえった幼虫を駆除します。

 

 

 

 

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