薬剤師いんふぉ

薬剤師の学習記録です

テリボン皮下注オートインジェクター(テリパラチド)の使い方

テリボン皮下注オートインジェクター(テリパラチド)は骨粗鬆症治療に使用される薬剤です。

 

オートインジェクターは自動注射器のことであり、本体を皮膚に押し当てると薬液が注入され、終了後本体を皮膚から離すと針が自動で収納されます。

一回使い切りの製剤です。

 

 

  適応症

骨折の危険性の高い骨粗鬆症

 

 

  用法用量

28.2μgを1日1回、週に2回皮下注射する

投与は24ヶ月までとする

 

 

  注射できる部位

・腹部

・大腿部(太もも)

・上腕部(二の腕)

皮下脂肪が少ない痩せた方では、皮膚をつまみにくいため、腹部か大腿部に注射をします。

 

 

  保管方法

冷蔵庫(2~8℃)で保管し、凍結を避けます。

凍らせてしまったものは使用することができません。

直射日光が当たるところに置き忘れないようにもしましょう。

 

 

  注射の準備

注射の20分前に、冷蔵庫から取り出し室温に戻します。

お湯や電子レンジで温めたりせず、室温に置いて手で触れて冷たさを感じなくなる程度の温度になるまで待ちます。

その間も直射日光は避けるようにします。

 

薬液が冷たいままだと、注射部位に痛みや不快感を生じてしまいますが、それを和らげるために室温に戻します。

 

 

 

  注射方法

注射部位をアルコール綿で消毒します。

 

確認窓が見えるようにして、紺色のラインよりも内側を持ちます。

 

先端部のキャップを取り外し、先端部を皮膚に対して直角に当てます。

カチッという音がするまで、しっかりと皮膚に押し当てるようにします。

音がしたら薬液の注入が始まり、すぐに2回目のカチッという音が鳴ります。

 

2回目のカチッという音で薬液の注入は終わりますが、液漏れを防ぐため5秒以上数えて皮膚から離すようにします。

 

確認窓を見て、全てオレンジ色なっているかを見ます。

きちんと注射が行えていれば、確認窓は全てオレンジ色になります。

(確認窓全体がオレンジ色になっていなければ正しく注射できていない可能性があります)

 

皮膚から離すと、針カバーがロックされて、もう一度使うことはできなくなります。

 

注射直後から数時間後にかけて、一時的に血圧が低下したり、それによる転倒のおそれがありますので、注射後30分程度は安静に過ごすようにします。

 

 

 

  打ち忘れたときの対応

テリボン皮下注オートインジェクター1週間に2回、3~4日毎に行います。

(月・木  火・金  水・土など)

 

もし注射予定日に使用を忘れた場合、次の注射予定日の前日までであれば注射をします。

次の注射予定日に忘れていたことに気付いた場合は、忘れた分は注射せず、その日の分(1回分)だけを注射します。

2回分を同じ日に注射しないようにします。

 

    月      火      水      木    

     ↑          ↑                      ↑                        ↑

    注射忘れ   〇投与可           〇投与可          次回予定日

 

 

 

 

 

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