薬剤師情報局

薬剤師の学習記録です

フィブラストスプレーの使い方、注意点

フィブラストスプレー(一般名:トラフェルミン)は褥瘡・皮膚潰瘍治療剤です。

 

 

作用機序についてはこちらです。

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今回は傷の治りを早くする、フィブラストスプレーの使い方についてまとめています。

 

 

溶解方法

フィブラストスプレーの箱には

・薬剤を凍結乾燥させたガラス瓶

・添付溶解液(5ml)の入ったポリ容器

スプレーノズル

が入っています。

 

ガラス瓶のアルミキャップを外して、溶解液が入ったポリ容器のフィルムを剥がします。

溶解液全量をガラス瓶に流し込み、薬を溶かします。

(薬は簡単に溶かすことができます)

最後にスプレーノズルをガラス瓶にセットすれば完了です。

 

 

 

使い方

使用前にまず、患部を洗浄しきれいに拭きます。

 

・患部の最大径が6cm以内

患部から約5cm離して、5回スプレーをします。

 

・患部の最大径が6cmを超える場合

患部から約5cm離して、5回スプレーをします。

既にスプレーした部位にできるだけ重ならないように、位置をずらしてスプレーを再びします。

 

スプレーをした後、30秒程度経過したら、患部を被覆材で覆います。

 

 

 

保管方法

溶解後は凍結を避けて冷蔵庫などの10℃以下の冷暗所に保管します。

2週間以内に使用するようにします。

 

 

 

 

注意点

軟膏剤と併用する場合は、フィブラストスプレーを先に使用して、30秒経ってから他の軟膏剤を使用します。

 

 

周辺の正常な皮膚に付着した場合は、脱脂綿などで拭き取るようにします。

 

 

フィブラストスプレーには細胞増殖作用があるので、患部に悪性腫瘍がある場合は使用できません。

悪性腫瘍による潰瘍ではないことを確認してから使用します。

 

 

 

 

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