イストラディフェリン(ノウリアスト)の相互作用
イストラディフェリン(ノウリアスト)はアデノシンA2A受容体拮抗作用をもつパーキンソン病治療薬です。
wearing off現象(ウェアリングオフ現象)を改善する効果を持つ薬剤です。
ノウリアストは主に
・CYP1A1
・CYP3A4
・CYP3A5 で代謝され
・CYP3A4
・CYP3A5
・P糖タンパク に対して阻害作用を示します。
そのため、以下の薬剤などに対して影響があります。
(いずれも併用禁忌ではなく、併用注意となっています)
CYP3A4を強く阻害する薬剤
・イトラコナゾール
・クラリスロマイシン 等
これらの薬剤はCYP3A4を強く阻害するため、ノウリアストの作用が増強されてしまいます。
CYP3A4を強く阻害する薬剤とノウリアストを併用する場合は1日1回20mgが上限とされています。
CYP3A4を阻害する薬剤
・エリスロマイシン
・フルコナゾール 等
これらの薬剤もCYP3A4を阻害することにより、ノウリアストの作用が増強されるおそれがあります。
CYP3A4を誘導する薬剤
・リファンピシン
・カルバマゼピン 等
これらの薬剤はCYP3A4を誘導するため、ノウリアストの作用が減弱されるおそれがあります。
CYP3A4の基質となる薬剤
・アトルバスタチン 等
ノウリアストがCYP3A4で代謝されることにより、CYP3A4で代謝を受ける薬剤の代謝が阻害され、これらの薬剤の作用が増強されるおそれがあります。
P糖タンパクの基質となる薬剤
・アトルバスタチン 等
ノウリアストがP糖タンパクからの排出を受けることで、他の薬剤へのP糖タンパクの働きが阻害され、それらの薬剤の作用が増強されるおそれがあります。
タバコ(喫煙)
喫煙によりCYP1A1及び1A2が誘導され、ノウリアストの作用が減弱するおそれがあります。
エンタカポン(コムタン、スタレボ)
機序不明ですが、エンタカポンとの併用で、ジスキネジアが発現、悪化する可能性が高くなると言われています。
最後にノウリアストの食事の影響についてです。
食後投与と空腹時投与では、食後投与の方がCmax及びAUCは増加しましたが、臨床的に大きな影響はないレベルです。