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ロンサーフ配合錠(TASー102)の作用機序

ロンサーフ配合錠(TAS-102:トリフルリジン・チピラシル塩酸塩)は経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬です。

 

用法用量についてはこちらです。

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作用機序

ロンサーフ配合錠にはトリフルリジン(FTD)チピラシル塩酸塩(TPI)という成分が1:0.5のモル比で配合されています。

 

簡単に言いますと、トリフルリジン(FTD)が抗腫瘍効果をもつ主成分であり、チピラシル塩酸塩(TPI)は、FTDの分解を阻害して作用を高める成分です。

 

ロンサーフは「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」に使用されていましたが、フッ化ピリミジン代謝拮抗薬(5-FU系薬剤)に耐性を示す腫瘍にも抗腫瘍効果を示したことから、「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃癌」の適応が追加されました。

 

 

ロンサーフは従来のフッ化ピリミジン代謝拮抗薬とは異なる作用機序を持ちます。

 

 

5-FU系薬剤は、チミジル酸合成酵素(TS)を阻害することで、DNA合成を抑制して抗腫瘍効果を発揮していました。

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トリフルリジン(FTD)

ロンサーフの主成分であるトリフルリジン(FTD)はチミジン(T)に構造が類似しており、DNA複製の際にチミジンの代わりにDNA鎖に取り込まれます。

 

チミジンの代わりにFTDが取り込まれたDNA鎖では機能障害が起こり、抗腫瘍効果を発揮します。

 

チピラシル塩酸塩(TPI)

 また、トリフルリジン(FTD)は肝臓でチミジンホスホリラーゼにより速やかに代謝されてしまいます。

 

そこで、選択的にチミジンホスホリラーゼを阻害する、チピラシル塩酸塩(TPI)を配合することで、FTDが分解されにくくなり血中濃度を維持することができています。

 

 

主な有害事象

・骨髄抑制、骨髄抑制による感染症

・間質性肺疾患

・下痢

・悪心・嘔吐

・食欲低下

疲労

 

 

代表的なレジメン

TAS-102 + BV療法

 ロンサーフ配合錠 + アバスチン(ベバシズマブ)

治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌

 

 

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