薬剤師いんふぉ

薬剤師の学習記録です

オゼンピック(セマグルチド)の使い方と打ち忘れたときの対処

オゼンピック(セマグルチド)はGLP-1受容体作動薬であり、半減期が145時間と長く、一度の使用で効果が一週間持続する「持続性GLP-1受容体作動薬」です。

 

GLP-1受容体作動薬はインクレチン関連薬の1つですが、それについては下記の記事でまとめましたのでご参照ください。

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  適応症

2型糖尿病

 

 

  用法用量

開始:週1回0.25mg  4週間投与後、週1回0.5mgに増量

維持:週1回0.5mg

効果不十分:週1回1.0mgまで増量可

 

 

 

剤型は患者がインスリン製剤のように自分で皮下注射を行う、自己注射型の製剤となっています。

 

オゼンピック皮下注には0.25mg、0.5mg、1.0mgと3種類の規格があります。

 

1回使い切りの製剤ですので、投与量の設定は不要です。

 

 

   使用方法

注射する部位は、お腹、上腕部の外側、太ももの外側に行います。

インスリンと同じように、注射場所は毎回ずらすようにします。

前回の注射場所から2~3cmずらして注射を行うことで、硬結を防ぐことができます。

 

 

 

注射前に、注射する部位をアルコール綿で消毒します。

 

ペンのキャップを外します。

すでに針は取り付けされているので、注射針のセットは不要です。

 

注射の際は、白いニードルカバーをまっすぐに皮膚に当てて押し込むと、注射が開始されます。

その際、カチッというクリック音がします。

 

注射針が刺さると、自動的に薬液の注入が始まります。

 

注射が始まると、確認窓に黄色マーカーが現れて、下方向に下がっていきます。

2回目のクリック音が鳴りますが、黄色マーカーが止まるまでペンをしっかり押し当て続けます。

注入時間はおよそ5~10秒程度です。

 

ペンを途中で離してしまうと、ニードルカバーが押し込まれなくなりロックされてしまいます。

途中で注射を止めてしまった場合、再度注射をすることはできません。

 

黄色マーカーが止まったら注射終了ですので、ペンを皮膚から離し、安全に廃棄します。

 

 

  保管

遮光した状態で、凍結を避けて冷蔵庫(2~8℃)に保管します。

インスリンと同じように、凍結してしまったものは使用することができません。

 

 

  打ち忘れた時の対処

注射を忘れた時、次の投与予定日まで2日(48時間)以上ある場合は、気付いた時点ですぐに投与し、その後はあらかじめ決められた曜日に投与します。

 

次の投与予定日まで2日(48時間)未満の場合は、忘れた分は投与せず、次の投与予定日に1回分を投与します。

 

 

月曜日に注射するのを忘れてしまった場合、金曜日までであれば注射をして、次の月曜日に予定通り投与します。

土曜日以降に気付いた場合は投与せず、月曜日に投与します。

 

  月   火   水   木   金   土   日   月 

   ↑     ↑             ↑             ↑            ↑             ↑             ↑             ↑

   忘れ         〇   〇   〇   〇   ✕    ✕           投与

 

 

 

 

 

 

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