ミティキュアダニ舌下錠はダニアレルギーの減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬です。
適応症
ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎に対する減感作療法
用法用量
3300JAU 1日1回1錠から開始し、1週間投与
2週目以降は10000JAU 1日1回1錠投与
舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間はうがいや飲食を控える。
減感作療法(アレルゲン免疫療法)とは
アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与し、アレルゲンに対して体を徐々に慣らすことで、アレルギー症状を和らげる治療法です。
ダニアレルギー性鼻炎は、ダニが原因で生じる鼻炎です。
ダニの消化管に含まれる蛋白質がアレルゲンとなっており、死骸や糞に多く含まれています。
ミティキュアは室内に多く生息しているコナヒョウヒダニやヤケヒョウヒダニ由来のアレルゲンを抽出したエキスです。
使用を続けていると体がアレルゲンに慣れてきてアレルギー症状を起こしにくくなります。
舌下免疫療法とは
アレルゲンを含んだ治療薬を舌下(舌の裏)に含む減感作療法(アレルゲン免疫療法)です。
初めに開発された皮下免疫療法はアレルゲンを含んだ注射液を少量ずつ皮下注射をすることで、徐々にアレルゲンに対して体を慣らしていくものでした。
ですが、毎週の通院を長期間続けなくてはいけない点が問題でした。
後に登場した舌下免疫療法は、自宅で薬を毎日舌の下に含んで投与する治療法ですので、通院は月に1回程度ですみ、注射のような痛みもありません。
服用方法
1日1回 舌下に投与します
・ミティキュアを舌の下に置きます
・1分間保持したあと、飲み込みます
・5分間は、うがいや飲食を避けるようにします
舌の下に置くと薬は溶けてしまいますが、唾液はすぐに飲み込まずに、1分間舌の下に保持します。
注意点
服用開始初期や、投与後30分間は副作用の発現に注意します。
できるだけ家族がいる時間帯に使用するようにしましょう。
副作用が生じるおそれがあるので、服用する前後2時間は激しい運動、アルコール摂取、入浴等を避けるようにします。
長期間(3~5年)の服用が必要になります。
全ての患者さんに効果が出るわけではありません。
アナフィラキシーが生じる可能性があり、対応方法を理解していただかなくてはいけません。
アナフィラキシーについて
ミティキュア服用中は重大な副作用であるアナフィラキシーに注意します。
アナフィラキシーは急性の全身に生じるアレルギー症状です。
蕁麻疹などの皮膚症状や息苦しさなどの呼吸器症状、嘔吐などの消化器症状、急激な血圧低下などのショック症状があらわれます。
直ちに医療機関の受診が必要ですが、緊急性が高いものは救急車を要請するなど迅速な対応をします。