ケイツーシロップはビタミンK2シロップであり、ビタミンK2の補給で使用されます。
適応症
・新生児出血症及び新生児低プロトロンビン血症の治療
・新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防
用法用量
新生児出血症及び新生児低プロトロンビン血症の治療
1日1回、1mL(1包:メナテトレノンとして2mg)
なお、症状に応じて3mLまで増量する
新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防
通常、出生後、哺乳が確立したことを確かめてから、1回1mL(1包:メナテトレノンとして2mg)を投与する
その後、2回目として生後1週間又は産科退院時のいずれか早い時期、3回目として生後1ヵ月時にそれぞれ1回1mLを投与する
ビタミンKの働き
ビタミンKは第Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ凝固因子を産生するのに必要なビタミンです。
不足してしまうと、これらの凝固因子の産生が低下して出血しやすくなってしまいます。
新生児に投与する理由
ビタミンKは腸内細菌が産生しており、通常は不足しにくいビタミンです。
ですが、新生児の場合、まだビタミンKをつくる腸内細菌がいません。
母乳中のビタミンKは、産後日数が経つと含量が少なくなり、個人差も大きいです。
ビタミンKは胎盤も通過しにくく、新生児には胎盤を通じて受け取ったわずかなビタミンKの蓄えしかありません。
出血が起こった場合に重症化しないように、ケイツーシロップを投与してビタミンKを補う必要があります。
ケイツーシロップの飲ませ方
・スプーンで飲ませる
ケイツーシロップの原液をスプーンに少しずつ取り、赤ちゃんの口に入れてあげます。
赤ちゃんの頬の内側に垂らすように流し込んであげると、うまく飲んでくれます。
一度にまとめてではなく、数回に分けてあたえてください。
スプーンを嫌がる場合は他の方法を考えます。
・哺乳瓶の乳首でのませる
哺乳瓶の乳首の部分だけを赤ちゃんにくわえてもらい。ケイツーシロップの原液を少しずつ乳首の部分に流し込んでいきます。
シロップがこぼれないように乳首の部分はしっかり支えてあげましょう。
哺乳瓶の乳首を嫌がる場合は他の方法を考えます。
・哺乳瓶で飲ませる
ミルクや湯冷まし、または母乳にシロップを混ぜて飲ませます。
量は赤ちゃんが飲みきれる量(10ml以下)で調整します。
使用上の注意
1回で全て使い切るようにします。
薬はスプーンや哺乳瓶に移してから与えるようにし、スティックのまま飲ませないようにしてください。
あかちゃんの唇を傷つけたり、誤って気道に入ってしまうおそれがあります。
お薬を吐いたり、こぼしてしまったとき、半分以下しか飲んでいないと思われる場合は、次回の分を飲ませてあげてください。
次回の分がない場合や、追加使用で足りなくなった場合は、医療機関を再び受診していただきます。