セフトリアキソン(ロセフィン)注のフラッシュについて
セフトリアキソン(ロセフィン)は注射用第三世代セフェム系抗菌薬です。
静脈内注射
注射用水、生理食塩液、ブドウ糖液に溶解し、緩徐に投与
点滴静注
生理食塩液、ブドウ糖液に溶解して投与
(注射用水は溶液が等張にならないため使用できません。バッグ品の溶解液は生食となっています。)
セフトリアキソンを投与する際は、カルシウムを含有する注射剤や輸液と同一経路から同時に投与してはいけません。
セフトリアキソンはナトリウム塩であり、カルシウムを含む薬剤と混合されると、カルシウムと置換して結晶が析出してしまいます。
肺や腎臓等に生じたセフトリアキソンを成分とする結晶により、死亡に至った症例も報告されています。
カルシウムを含む輸液では
・フルカリック
・ネオパレン
・ハイカリック
・エルネオパ
・ビーフリード
・ラクテック
・ソルアセトF 等があり、
カルシウムを含む注射剤では
・カルチコール 等があります。
メインが高カロリー輸液、リンゲル液のようなカルシウムを含む薬剤の場合は、一度輸液の投与を止めて、セフトリアキソンの前後を生食でフラッシュを行い、側管からの投与が終了したら輸液の投与を再開します。