薬剤師いんふぉ

薬剤師の学習記録です

ビソノテープの使い方とメインテートとの比較

ビソノテープ(有効成分:ビソプロロール)は経皮吸収型のβ1遮断薬です。

 

世界初のβ1遮断薬テープ剤であり、有効成分のビソプロロールは内服薬としてメインテートやそのジェネリックが使われていました。

 

ビソプロロールはβ1選択性、ISA(-)のβ遮断薬です。

 

規格は2mg、4mg、8mgがあります。

 

  適応症と用法用量

本態性高血圧症(軽症〜中等症)

8mgを1日1回、胸部、上腕部又は背部のいずれかに貼付し、貼付後24時間ごとに貼りかえる

なお、年齢、症状により1日1回4mgから投与を開始し、1日最大投与量は8mgとする

 

頻脈性心房細動

1日1回4mgから投与開始し、効果が不十分な場合には1日1回8mgに増量する。本剤は胸部、上腕部又は背部のいずれかに貼付し、貼付後24時間ごとに貼りかえる

なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は8mgとする

 

 

ビソノテープは1日1回、胸部、上腕部、背部のいずれかに貼ります。

同じ場所に貼り続けると、かぶれてしまうので、貼替えるたびに場所を変えるようにします。

傷や湿疹がある場所に使用するのは避けるようにしてください。

剥がすときは、優しくゆっくり剥がすようにすると、皮膚へのダメージを減らすことができます。

 

剥がれてきたときは絆創膏などで補強するようにしてください。

汗をかきやすい場所だと剥がれやすくなることがあります。

汗で剥がれてきた場合は、汗を拭いてから絆創膏などで再び固定してください。

それでも剥がれた場合は、次の使用時間まで待ってから新しいものを使いましょう。

剥がれにくくするため、貼付後は手のひらでテープ全体を押さえて、しっかりと貼付するようにします。

24時間の貼付で8割以上の成分が放出されます。

 

ビソノテープは貼付したまま入浴することができます。

貼付した状態で入浴しても、それによる影響の副作用はみられなかったようです。

貼付部位をこすったりすると、剥がれやすくなりますので注意するよう指導します。

 

ビソノテープと内服薬のビソプロロール錠の比較試験を行ったところ、

 ビソノテープ4mg ‐ ビソプロロール2.5mg

 ビソノテープ8mg ‐ ビソプロロール5mg

において同等性(非劣勢)であることが示されました。

 

1日1回の使用で、ビソプロロールの安定した血中濃度が維持できます。

錠剤が飲み込みにくいご高齢の方に適した剤型となっています。

 

 

  まとめ

・ビソノテープは1日1回、胸部、上腕部、背部のいずれかに貼付する

・毎回貼付部位は変えるようにする

・ビソノテープ8mgは内服薬のビソプロロール錠5mgと同程度、

 ビソノテープ4mgは内服薬のビソプロロール錠2.5mgと同程度有効である

 

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