薬剤師いんふぉ

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ヨウ化カリウムの作用

ヨウ化カリウムは主に甲状腺機能亢進症を伴う、甲状腺腫などに使用される薬剤です。

 

甲状腺腫やバセドウ病甲状腺機能が亢進した状態だと、甲状腺ホルモン過剰により、発汗や手指のふるえ、体重減少、全身倦怠感、下痢、動機、眼球突出等の症状が生じてきます。

 

低量のヨウ素を摂取すると、甲状腺ホルモンの産生が促進されてしまいます。

 

食物(主に海藻)から摂取した血液中のヨウ素イオンが甲状腺に取り込まれ、チログロブリン(糖タンパク質の一種)が持つチロシン残基と結合します。

 

その際に関与しているのがペルオキシダーゼであり、種々の反応を経て、甲状腺ホルモン(T3、T4)が産生され、チログロブリンと結合した形で貯蔵されています。

 

T3、T4は必要になると、チログロブリンとの結合が切断されて分泌されます。

 

このようにヨウ素甲状腺ホルモンの原料となっています。

 

ですが、バセドウ病のような甲状腺ホルモンが過剰となっている状態で、多めにヨウ素を摂取することで、体の制御機能が働いて、甲状腺ホルモンの過剰な分泌が抑制されます。

 

この作用は即効性がありますが、長続きはしないため、速やかに甲状腺機能を正常化したい場合や副作用により抗甲状腺薬(メルカゾール等)の使用ができない場合等に用いられることが多いです。

 

 食直後に服用すると、胃の中の食べ物に吸着されることがあるため、食後30分後くらいがよいとされています。

 

食事中や食後すぐの服用は避けるようにしましょう。

 

反対に空腹で服用すると胃もたれが生じやすくなってしまいます。

制酸剤や牛乳と併用すると、胃障害を軽減することができます。

 

甲状腺機能亢進症の治療薬として古くから用いられてきましたが、

放射性ヨウ素による甲状腺内部被曝の予防・低減」の適応が追加されました。

 

ヨウ素を補充することで、血中の放射性ヨウ素甲状腺へと取り込まれるのを抑え、甲状腺内部被曝を予防、低減してくれます。

 

ヨウ素を含むうがい薬である、イソジンガーグル液についてはこちらで述べています。

 

甲状腺機能亢進症治療薬である抗甲状腺薬についてはこちらです。

yakuzaishi-info.hateblo.jp

 

 

  まとめ

ヨウ素甲状腺ホルモンの原料となり、 低量のヨウ素を摂取すると、甲状腺ホルモンの産生が促進される

バセドウ病のような甲状腺ホルモンが過剰となっている状態で、多めにヨウ素を摂取すると、体の制御機能が働いて、甲状腺ホルモンの過剰な分泌が抑制される

・食直後に服用すると、胃の中の食べ物に吸着されることがあるため、食後30分後くらいが良いとされている

 

 

 

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