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副甲状腺ホルモン(PTH:パラトルモン)について

副甲状腺ホルモン(PTH:パラトルモン)は副甲状腺から分泌されているホルモンです。

 

副甲状腺ホルモンは骨や腎臓、小腸に作用し血中カルシウム濃度の調節をしてくれています。

 

血液中のカルシウム濃度が低下すると、それを正常化するため副甲状腺が刺激されて副甲状腺ホルモン(PTH)が分泌されます。

 

PTH(パラトルモン)が骨に作用すると、破骨細胞が活性化し骨吸収が促進されます。

カルシウムを貯蔵している骨を溶かすことで、血中カルシウム濃度を上昇させます。

 

腎臓に対しては遠位尿細管でのカルシウムの再吸収を促進させます。

 

また腎臓での活性型ビタミンD3の産生を促進させるので、小腸でのカルシウムの吸収量が増加します。

 

そして血液中のカルシウム濃度が上昇すると、副甲状腺にあるカルシウム受容体がカルシウムと反応しPTH(パラトルモン)の分泌が抑制されます。

 

 ホルモンが分泌され効果を発揮すると、その反応から今度はホルモンの分泌が抑制される方向へ働くようになっています。

この機構をネガティブフィードバックと言います。

 

その他にも、骨を溶かした際にカルシウムだけでなくリンも血中に増加しますが、PTHが腎臓の近位尿細管からの排泄を促進させてくれます。

 

リンはカルシウムと結合する性質があり、リンの増加は血中カルシウム濃度の低下につながってしまいますので、リンの排泄促進は血中カルシウム濃度を上昇させるのに有利に働きます。

 

副甲状腺はカルシウムの低下以外に、リンの増加でも刺激されPTHの分泌が増加します。

リンの排泄が低下している透析患者でPTHの分泌が増えてしまうのはそのためです。

 

ここまで副甲状腺ホルモン(PTH:パラトルモン)について見てきました。

腎機能低下による副甲状腺機能亢進症についてはこちらにまとめていますので、よかったらこちらもご覧ください。

 

 

 今回はここまでとなります。

ご覧いただきありがとうございました。

 

 

  まとめ

副甲状腺ホルモン(PTH)は骨や腎臓、小腸に作用し血中カルシウム濃度の調節している

・血液中のカルシウム濃度が低下すると、副甲状腺が刺激されて副甲状腺ホルモンが分泌される

 ・カルシウム濃度が上昇し、副甲状腺のカルシウム受容体と反応すると、副甲状腺ホルモンの分泌が抑制される

 

 

 

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