ウラリット(クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合)は、酸性尿やアシドーシスの治療に使用されるアルカリ化療法剤です。
作用機序についてはこちらです。
まず併用禁忌の薬剤では
ヘキサミン静注(ヘキサミン)があります。
尿路消毒剤ですが、酸性尿(pH5.5以下)で抗菌作用を発揮するため、尿をアルカリ化するウラリットとは併用できません。
併用注意の薬剤では、胃薬などに含まれる水酸化アルミニウムゲルがあります。
同時に服用するとキレートを形成しアルミニウムの吸収が促進されてしまうため、2時間以上ずらして服用します。
ウラリットは尿をアルカリ化する薬剤ですが、尿のpHが6.2~6.8の範囲に入るように調節します。
尿がアルカリ側に傾きすぎると、今度はリン酸カルシウムが析出しやすくなり結石が生じてしまうおそれがあります。
腎機能が低下した方ではカリウムの排泄低下により高カリウム血症があらわれるおそれがあります。
長期間投与や腎機能が低下した方に投与する場合は電解質に注意が必要です。
ウラリット1g(2錠)には
カリウム(K):178mg(4.5mEq)
ナトリウム(Na):104mg(4.5mEq)
食塩相当使用量:約0.26g
が含まれています。
1日3g(6錠)使用した場合では、結構多くなりますね。
ウラリットには錠剤と散剤の2種類の剤形があります。
配合散1g=配合錠2錠です。
錠剤はサイズが大きめです。
大きくて飲みにくい場合は、水などに溶かして服用することもできる散剤があります。
散剤を服用する場合ですが、クエン酸製剤は塩味が強いです。
すっぱい、しょっぱくて服用しにくい場合はコップ1杯程度の水などに溶かして服用すると飲みやすくなります。
適している飲み物は
水、お茶、スポーツドリンク、ジュース(乳酸菌飲料や炭酸飲料を除く)
適していない飲み物は
牛乳、乳酸菌飲料(溶かしたときに沈殿が生じます)
炭酸飲料(溶かしたときに発泡が生じます)
最後に痛風発作中のウラリット投与についてです。
痛風発作中に尿酸値を変動させると発作が増強されてしまう場合があります。
ウラリットは酸性尿の改善により、尿中の尿酸溶解度の上昇と尿中尿酸クリアランスの改善により、わずかではありますが、尿酸値を低下させると言われています。
他の高尿酸血症治療薬と同じように、発作前からウラリットを服用している場合はそのままの投与量を継続し、発作前に服用していなかった場合は原則発作が治まるまで服用を避けることが望ましいです。