血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。
食事には炭水化物(糖質)が含まれており、体内でブドウ糖となりエネルギーとして使用されます。
血糖値は食事の影響を受けるので、食事の前後で変動します。
血糖値の単位はmg/dLで表されます。
血液1dL(デシリットル)中にブドウ糖が何mg含まれているかで示します。
高すぎると高血糖、低すぎると低血糖の状態となってしまいます。
特に食生活の乱れや運動不足から、高血糖の状態が長く続くと、膵臓のインスリンを分泌する力が衰えて糖尿病につながってしまったり、血管を傷害して動脈硬化性疾患のリスクが高まります。
血糖値と一口に言っても、種類があります。
食後血糖値
食事をしてから2時間後に血糖値を測ります。
誰でも食事をすると血糖値は上昇しますが、健康な方の場合は食後2時間ほどすれば血糖値は140mg/dL以下に下がります。
食後2時間が経過しても血糖値が下がらず、140mg/dL以上の場合を「食後高血糖」といいます。
糖尿病の初期段階では「空腹時血糖値」は正常でも「食後血糖値」が高く、「食後高血糖」の場合が多いです。
空腹時血糖値(FBS)
10時間以上食事を摂らない状態で測定した血糖値です。
一般的な検査では前日の夕食が最後の食事で、朝ご飯を食べずに測定した血糖値を空腹時血糖値としています。
食事の影響を受けていない血糖値を知ることも重要です。
血糖値は最も低い状態となり、正常値は100mg/dL以下であり、110mg/dL以上で高値となります。(101~109mg/dLは正常高値)
随時血糖値
食事の時間とは無関係に測定した血糖値です。(明らかな空腹時を除く)
食事によりどのくらい血糖値が上昇しているかを知る目安になります。
200mg/dL以上で「糖尿病型」と診断されます。
ブドウ糖負荷試験後の血糖値
75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT:75g oral glucose tolerance test)は糖尿病が疑われる境界型の方が受けることが多い検査です。
正確であり、隠れ糖尿病も見つけることができる検査です。
まず、10時間以上食事をしていない空腹の状態で血糖値を測定します。
次に無水ブドウ糖75gが溶けた検査液を服用します。
30分、1時間、2時間後に採血を行い血糖値を測定します。(その際にインスリンも測ることが多く、インスリン分泌パターンを見ることができます)
75gOGTT2時間後血糖値が200mg/dL以上で糖尿病型、140mg/dL未満で正常とされます。
血糖コントロールの平均指標であるHbA1cとGAについてはこちらです。