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ロゼレム(ラメルテオン)の作用機序と服用タイミング

ロゼレム(一般名:ラメルテオン)はメラトニン受容体作動薬であり、入眠困難に使用される薬剤です。

 

 

規格

錠剤:8mg

 

 

 

適応症

不眠症における入眠困難の改善

 

 

 

用法用量

1回8mg 就寝前投与

 

 

 

 

作用機序

メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンであり、体内時計に働きかけて覚醒と睡眠を切り替えます。

 

朝起きて、太陽の光が目に入ってから14~16時間後に松果体からメラトニンが分泌されます。

 

このメラトニンメラトニン受容体に結合すると、自然な眠気が出てきます。

 

加齢と共にメラトニンの分泌量は減少していき、その影響で朝早くに目が覚めたり、若い頃より睡眠時間が減ったりしてくると言われています。

 

 

 

ロゼレムがメラトニンに変わって、メラトニン受容体に結合することで、メラトニンが作用したのと同じように自然な眠気が生じます。

 

 

ロゼレムはメラトニンM1受容体とM2受容体に作用します。

 

M1受容体は神経を抑制し、体温を低下させて睡眠を促します。

M2受容体は体内時計を整えます。

 

この2つのメラトニン受容体が刺激されることで、自然に近い睡眠が得られ、睡眠リズムが整えられます。

 

 

メラトニン受容体作動薬であるロゼレムは従来の眠剤に比べて、耐性や依存性が少ないと言われています。

 

 

 

 

禁忌

・高度肝機能障害のある患者

ロゼレムは主に肝臓で代謝される薬物であり、高度肝機能障害のある患者では、ロゼレムの血中濃度が上昇して、作用が強くあらわれるおそれがあるため、禁忌となっています。

 

 

ルボックスデプロメール(一般名:フルボキサミン)との併用

ロゼレムの主な代謝酵素CYP1A2ですが、ルボックスデプロメールがCYP1A2を強く阻害し、血中濃度が大きく上昇してしまうため併用禁忌となっています。

 

その他にCYP2C9やCYP3A4も代謝に関わっており、これらの代謝酵素に影響する薬剤との併用にも注意が必要です。

 CYP1A2阻害:キノロン系抗菌薬等

 CYP2C9阻害:ジフルカン(一般名:フルコナゾール)

 CYP3A4阻害:マクロライド系抗生剤

 CYp3A4誘導:リファジン(一般名:リファンピシン)

 

 

 

 

効果の判定

ロゼレムには従来の眠剤のような即効性はありません。

(初回から効果が出る方もいます)

 

効果の判定は服用開始後2週間を目処に行うようにします。

有効性が認められない場合は、漫然と投与せず中止を検討します。

 

 

 

 

 

服用タイミング

ロゼレムの用法は「就寝前」となっています。

就寝の直前に服用するようにしましょう。

 

食事と同時、または食直後にロゼレムを服用した場合、空腹時投与に比べて血中濃度が低下し効果が減弱することがあるので、避けるようにします。

 

 

 

 

 

副作用

ロゼレムは安全性の高い薬剤ですが、

傾眠、頭痛、倦怠感、めまいといった副作用が報告されています。

 

効き過ぎたりした場合は、翌朝にも眠気が残ったりしてしまう場合があります。

 

耐性や依存性は低く、中止をする場合も離脱症状が起こる心配はありません。

 

 

 

 

 

 

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