薬剤師の薬ノート

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ベピオゲルの使い方と注意点

ベピオゲル(成分名:過酸化ベンゾイル)は尋常性瘡の治療薬です。

 

尋常性ざ瘡は、いわゆるニキビのことです。

 

ニキビでは角質層が厚くなり、毛穴が閉塞して皮脂が詰まってしまいます。

閉塞した毛穴の中でアクネ菌などが繁殖すると炎症が生じてしまいます。

 

ベピオゲルは2つの作用でニキビを治療してくれる薬剤です。

 

1つ目の作用はアクネ菌などの殺菌作用です。

 

ニキビの原因菌であるアクネ菌ブドウ球菌を殺菌することで炎症を改善します。

 

作用機序も他の抗菌薬と異なります。

 

ベピオゲルの成分である過酸化ベンゾイルが分解され、フリーラジカルが生成します。

このフリーラジカルが細菌の膜構造、DNAなどを直接傷害して、抗菌作用を示します。

 

こうした様々な部位に作用する機序から、耐性が生じにくく、クリンダマイシン(ダラシン)やナジフロキサシン(アクアチム)に耐性を持った菌に対しても抗菌作用を発揮すると言われています。

 

2つ目の作用は角質層剥離作用です。

 

角質細胞同士の結合を弛めて角層剥離を促します。

この角質層剥離作用(ピーリング作用)により、毛穴の角質が薄くなり、毛穴の詰まりが改善します。

 

ベピオゲルはこの2つの作用により、ニキビを改善する薬剤です。

 

ベピオゲルの用法は

1日1回 洗顔後に塗布をします。

 

その際、目や口唇、傷口には塗布をしないようにし、、付着した場合はすぐに水で洗い流すようにします。

 

ベピオゲルの角質層剥離作用(ピーリング作用)により、以下のような症状があらわれることがあります

・鱗屑・落屑(皮膚が薄く剥がれたり、粉をふく)

・刺激感

・紅斑

・乾燥

 

これらの症状は使用開始後1ヶ月以内に生じることが多いです。

 

対策として

・ベピオゲル使用前に保湿剤で保湿を行う

少ない量、狭い範囲から開始して、慣れてきたら範囲を広げていく

・刺激が強い場合は水で洗い流す

 

といったものがあります。

 

その他の注意点です。

 

ベピオゲルには漂白作用があるので、髪や衣料等に付着しないように注意が必要です。

お気に入りの服が脱色してしまいます。

 

またベピオゲル使用中は、帽子をかぶるなどして、ベピオゲルを塗った場所を強い日光に長時間当てないようにします。

日焼けランプの使用や紫外線療法も避けてください。

 

日光を浴びることで、過酸化ベンゾイルの皮膚刺激性が増悪する可能性があることが報告されているからです。

 

保管方法についてですが、ベピオゲルは凍結を避けて、25℃以下の涼しい場所に保管してください。

25℃以下では2年間の安定性が確認されていますが、30℃以上の保管では安定性がそれよりも短くなってしまいます。

 

ベピオゲルはディフェリンゲル(成分名:アダパレン)と併用されることも多く、配合剤であるエピデュオゲルも登場しています。

 

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  まとめ

・ベピオゲルは殺菌作用と角質層剥離作用でニキビを治療する

・鱗屑・落屑、刺激感、紅斑、乾燥などの副作用が使用開始後1ヶ月以内に生じることが多い

・副作用対策として保湿剤による保湿をしっかりと行う

・ベピオゲルを塗った場所を強い日光に長時間当てないようにする

・ベピオゲルは凍結を避けて、25℃以下の涼しい場所に保管する

・漂白作用があるので、髪や衣料等に付着しないように注意する

 

 

 

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