薬剤師いんふぉ

薬剤師の学習記録です

抗悪性腫瘍薬

ロンサーフ配合錠(TASー10)の作用機序

ロンサーフ配合錠(TAS-102:トリフルリジン・チピラシル塩酸塩)は経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬です。 用法用量についてはこちらです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 作用機序 トリフルリジン(FTD) チピラシル塩酸塩(TPI) 主な有害事象 …

ロンサーフ配合錠(TAS-102)の用法用量

ロンサーフ配合錠(TAS-102:トリフルリジン・チピラシル塩酸塩)は経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬です。 適応症 用法用量 食後服用 減量基準 投与開始基準投与再開基準 休薬基準 適応症 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 がん化学療法後に増…

ティーエスワン(S-1)の注意点

ティーエスワン(S-1:テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム)はピリミジン代謝拮抗薬に分類される抗悪性腫瘍薬です。 作用機序などについてはこちらです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 服用は食後 腎障害のある患者への投与量 併用禁忌薬 併用注意…

ティーエスワン(S-1)の作用機序

ティーエスワン(S-1:テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム)はピリミジン代謝拮抗薬に分類される抗悪性腫瘍薬です。 適応症 用法用量 作用機序 テガフール ギメラシル オテラシルカリウム 適応症 胃癌、結腸・直腸癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、手…

抗がん薬の種類

近年、抗がん薬は様々な作用機序をもつものが次々と登場しています。 従来からの抗がん薬もキードラックとして依然使用されており、治療の選択が大きく増えています。 抗がん薬は主に以下の4種類に大きく分類することができます。 ・殺細胞性抗がん薬 ・分…

トポイソメラーゼ阻害薬の作用機序

トポイソメラーゼ阻害薬はDNA複製に関与しているトポイソメラーゼという酵素を阻害することで抗腫瘍効果を発揮する薬剤です。 トポイソメラーゼとは 細胞中のDNAは、2本の鎖がらせん状にからみあう構造で存在しています。 細胞分裂時、DNAが複製さ…

葉酸代謝拮抗薬の作用機序

葉酸代謝拮抗薬は、葉酸を代謝する酵素を阻害することで抗腫瘍効果を発揮する薬剤です。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 葉酸の働き 葉酸はDNA合成に必要な補酵素です。 葉酸は細胞内でジヒドロ葉酸となり、さらにジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR:dihydrofo…

レボホリナート(アイソボリン)の作用機序

レボホリナート(l-LV)は活性型葉酸製剤であり、フルオロウラシル(5-FU)の作用増強に使用される薬剤です。 適応症 ・ レボホリナート・フルオロウラシル療法 胃癌(手術不能又は再発)及び結腸・直腸癌に対するフルオロウラシルの抗腫瘍効果の増強 ・…

ニューキノロン1(NK1)受容体拮抗薬の作用機序

ニューキノロン1(NK1)受容体拮抗薬は、抗がん剤による嘔吐に使用される制吐剤です。 悪心の発生機序 悪心や嘔吐は嘔吐中枢(VC:vomiting center)が刺激されると起こります。 以前にも述べましたが、中枢性のものと末梢性のものがあります。 yakuzai…

5-HT3受容体拮抗制吐薬の作用機序

セロトニン5-HT3受容体拮抗制吐薬は抗がん剤や放射線治療による吐き気に対して使用するお薬です。 悪心の発生機序 抗がん剤による嘔吐 5-HT3受容体拮抗制吐薬の作用機序 5-TH3受容体拮抗薬の種類 悪心の発生機序 悪心や嘔吐は嘔吐中枢(VC:vomit…

微小管阻害薬の作用機序 種類

微小管阻害薬は細胞分裂に重要な役割を果たしている微小管に作用して抗腫瘍効果を発揮する薬剤です。 微小管阻害薬の作用機序 微小管阻害薬の種類 ビンカアルカロイド系 タキサン系 その他 微小管阻害薬の作用機序 微小管は細胞中に存在しており、主にチュブ…

白金製剤の作用機序 種類

白金製剤は、構造中に白金(Pt)を含んでおり、DNA合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮します。 白金製剤の作用機序 白金製剤の種類 白金製剤の作用機序 白金製剤は構造中に白金(Pt)を含んでいます。 このPtがDNAの塩基に共有結合して、架橋…

アルキル化薬の作用機序、種類

アルキル化薬は、DNAをアルキル化することでDNA複製を傷害し、細胞死を起こす薬剤です。 アルキル化薬の作用機序 アルキル化薬の種類 アルキル化薬の作用機序 アルキル化薬は第一次世界大戦中に化学兵器として使用されたマスタードガスの構造に由来し…

カペシタビン(ゼローダ)の作用機序 手足症候群と対策

カペシタビン(ゼローダ)はフッ化ピリミジン代謝拮抗薬に分類される、抗悪性腫瘍薬です。 用法や投与量についてはこちらです。 yakuzaishi-info.hateblo.jp 作用機序 手足症候群(HFS:Hand-foot syndrome) 好発部位 発現機序 症状 対処法 予防法 作用…

カペシタビン(ゼローダ)の用法、投与量、減量基準

カペシタビン(ゼローダ)はフッ化ピリミジン代謝拮抗薬に分類される、抗悪性腫瘍薬です。 適応症 用法用量 休薬、減量について 腎機能に応じた用量調節 食事の影響 代表的なレジメン 適応症 ・手術不能又は再発乳がん ・結腸・直腸がん ・胃がん 用法用量 …

フルオロウラシル(5-FU)の作用機序

フルオロウラシル(5-FU)はフッ化ピリミジン系代謝拮抗薬です。 yakuzaishi-info.hateblo.jp フルオロウラシルは内服薬も発売されていましたが、現在終了し注射薬のみになっています。(軟膏もあります) 作用機序 適応 代表的なレジメン 作用機序 フル…

代謝拮抗薬について

代謝拮抗薬(Antimetabolite)は、代謝の過程で生成される代謝物の利用を阻害、拮抗する薬剤です。 代謝拮抗薬の作用 代謝拮抗薬の種類 代謝拮抗薬の作用機序 ピリミジン代謝拮抗薬 プリン代謝拮抗薬 葉酸代謝拮抗薬 代謝拮抗薬の作用 代謝拮抗薬は一般的に…